2015年06月24日

東洋ゴム免震偽装問題、またも経営陣全員引責辞任

東洋ゴム工業は23日、免震ゴムの性能偽装問題で、信木明会長(60)、山本卓司社長(58)以下、社内出身の取締役5人全員が引責辞任すると発表した。
偽装を防げなかったことや、出荷停止の判断が遅れた責任を明確にし、経営陣を刷新する。
信木会長は7月1日付で辞任。山本社長は免震ゴムの取り換えや再発防止に向けた社内体制の整備に目処が付くまで留任するが、今年秋以降に臨時株主総会を開いて辞任する方向だ。残る取締役3人では、代表取締役を兼務する久世哲也・専務執行役員(57)が7月1日付で取締役を外れて常務執行役員に降格、他の2人も年内に取締役を辞任する。

 免震装置ゴムのデータ改竄(かいざん)問題で山本卓司社長ら経営首脳の引責辞任まで発展した東洋ゴム工業は、平成19年(2007年)にも学校などの壁や天井に使われる『防火用断熱パネル』で性能偽装を行い、当時の片岡善雄社長が引責辞任した。経営陣は当時も再発防止を誓ったが、不祥事の歴史は繰り返された事になる───。
 断熱パネルの不正は、平成4年(1992年)から始まり約15年間、部長クラスの担当者間で引き継がれていた。東洋ゴムは社内体質を改めようと、品質監査部門による全製品の検査の徹底や、技術者への再度の倫理教育といった対策を打ち出した。しかしこうした取り組みにもかかわらず、免震装置ゴムの改竄を防ぐことは出来なかった。

大阪市内で記者会見した山本社長は、経営陣に不正の疑いがあると報告されてから出荷停止まで約半年かかったことについて、「判断の甘さで対応が遅れ、申し訳なく思っている」と陳謝した。

外部の弁護士がまとめた調査の最終報告書で、「品質保証部の担当者が約12年にわたり、納入先に交付する検査成績書に記入するデータを改竄していたことが新たに判明。開発技術部から受け取った測定結果を転記せず、製品ごとの性能のばらつきが小さくなるよう技術的根拠のない数値に書き換えていた」と言う。
更に動機については、「担当者は、立ち合い検査で性能のばらつきが大きいと、顧客からクレームを受けることがあった」と述べたほか、「開発技術部から測定結果を受け取る時期が、顧客の立ち合い検査の数日前で、時間的な余裕がなかった」とも話したと言う。
会見した社外調査チームの小林英明弁護士は『個人の資質を主因とすることは出来ない。規範意識を鈍磨させる企業風土があったのではないか』と批判した上で、『一連の問題の発生原因は、企業風土にある。偽装の根本は企業風土全体に求められることが妥当で、東洋ゴムに企業風土の変革などを求める再発防止策など6項目』を提言した。


〜東洋ゴム工業と言えば、「TOYO」タイヤの名前で広く全国に知られるタイヤメーカーだった。スパイクタイヤ全盛の頃、ブリヂストン、YOKOHAMA、TOYOと3つのメーカーで国内はほぼ占められていた。またTOYOは最も価格が手ごろで夏用タイヤと冬用タイヤの必要な地域では、夏はブリヂストン、冬はTOYOにする人も多かった。
しかしスパイクタイヤの全面禁止で、スタッドレスタイヤに切り替わると、TOYOタイヤの積雪道路以外の乾いた路面でのタイヤ摩耗は激しく、耐久性は良くなかった。
そのため多少割高でもブリヂストンやYOKOHAMAに切り替える人が続出。寒冷地でTOYOタイヤの姿はいつしか消えていった。
2008年にはトップのブリヂストンと業務・資本提携するものの、性能面でTOYOブランドは敬遠され、そこに新たにミシュラン・タイヤがスタッドレス市場に入った事で、寒冷地ではブリヂストン、ミシュラン、YOKOHAMAが圧倒的シェアを持つようになり、TOYOのブランドは自家用車部門から姿を消す形になった。

TOYOタイヤが寒冷地で人気凋落したのは、耐摩耗性の悪さ。現在では幹線道路は雪が降れば直ぐ除雪車が出動し、アスファルト路面が剥き出しになるが、一つ路地に入ると圧雪、凍結路になる。その状況変化にゴム質が耐えられなかった。
つまり他社より品質が劣っていたと言う訳だ。この差は使ってみて初めてその差に気づく・・・。

今回の耐震構造に欠かせない免震ゴムデータ偽装問題は、既にクレームが来る程の欠陥商品だったにも関わらず、そのまま販売し続けた。車のタイヤのように簡単に他社製に取り替える事が出来ない・・・取り替えるとなれば、多額の損失が出る事になる。
ビルに暮らす人の安全より、会社の面子と損失を出さない方法を考えた事で、嘘を嘘で塗り重ねた。
この代償は果てしなく大きいだろう・・・。





posted by かえぴょん at 15:04| Comment(0) | 需要なく粗放品で滅ぶ国内企業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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